知ったかぶりはダメですよ!美食家気取りの男のお話 落語要約 酢豆腐 

    

     

    

今回も教養の一環として落語を一席

    

酢豆腐

    

    

大学のサークルのメンバーが集まって、

飲み会をやることになった。

    

ただ、みんなお金がないので、A君の家で、

家飲みをすることに。

    

みんなお金を出しあって、コンビニでお酒を買い込んで、

A君の家へ。

   

ワイワイやっていたが、つまみをあまり買っておらず、

すぐになくなってしまった。

      

      

B君は、A君に、

「何かつまみになるようなものはないのか?」

と、尋ねた。

      

      

「そんなものあるわけないだろう。」

と、A君。

       

      

そんなA君の言葉もお構いなしに、

B君は、A君の家のキッチンを物色し出した。

        

      

そこで、B君は、蓋をされたナベがキッチンの隅にあるのを見つけた。

   

      

「A、アレは食べ物じゃないのか!?」

と、B君。

   

A君は、最初は思い出せなかったが、

「あっ!アレは、昨日冷奴にしようと思って忘れたやつだ!」

と思い出した。

    

今は、夏場の暑い時期、

しかも蓋をして密閉していたから、どうなっていることやら。

     

B君は、恐る恐るナベの蓋を開けた。

      

       

そこには、予想どおり、

黄色くなりかけて、

腐りかけた豆腐があった。

   

       

産毛みたいなカビが生えかかり、ツーンと酸っぱい匂いもする。

   

    

「どうする?やっぱりムリかな?」

とB君は、A君に尋ねた。

   

  

「そりゃそうだろう。」

とA君。

   

    

「なんとかならないかな。」

と、B君。

   

   

そんな時、

サークルでも美食家で通っており、

どこか鼻につく、

C君が遅れて、A君の家にやってきた。

   

     

B君は、閃いた。

     

「これをCに食べさせよう。

もし食べられるようであれば、つまみになるし、

ダメなら、Cが苦しむだけだ!

Cは普段から鼻につくし、いいきみだ!」

      

         

    

B君は、C君に、

「ちょうどよかった!

珍しいおつまみが手に入ったんだ。

C君は、美食家でいろいろ食べているかもしれないが、

これは食べたことがないんじゃないかなぁ。」

と。

   

     

    

これに対し、C君は、

「たいていのものは食べきたから、

珍しいものを食べてみたいと思っていたんだよ!」

と、ついつい調子に乗ってしまった。

      

      

     

そこで取り出したのが、

例の豆腐である!

   

     

     

C君は、その豆腐を一目見るなり、

豆腐が腐っていることがすぐに分かった。

   

      

しかし、後には引けないC君。

   

「おぉ、これこそ通が好む料理だ!

B君には、悪いけど、前に食べたことがあるよ!

たしか、酢豆腐って言うんだよ!」

と。

   

    

    

B君は、笑いを堪えながら、スプーンをC君に渡した。

   

     

後には引けないC君は、

ひとさじすくって口に!!!

   

       

         

目を刺すようなものすごい臭いにむせながらも、

C君は頑張って食べた。

   

        

「うぅっ、うぅ、うまいねぇ。この臭みがまたオツだなぁ。」

と、C君。

    

       

そこで、ダメ押しのB君

「じゃあ、残りも全部食べていいよ。」

    

     

    

これにC君は、

「酢豆腐は、一口だけ食べるのがマナーなんだよ!!!」

   

      

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