会計年度というけれど…何で4月スタートなの? 驚きの会計年度の始まりとは?

  

何で4月スタート?

  

普通地方公共団体の会計年度は、毎年4月1日から翌年3月31日

と、地方自治法第208条にある。

 

でも、なんで4月1日スタートなのだろう。

自治体の事務において、暦年のものと、会計年度のものとが、混在し、

めんどくさいなと思う場面もたくさんあるのではないか。

  

会計年度の初め

  

会計年度を紐解いていくと、

西暦が採用された当初は、全て1月スタートであったことが分かる。

ちなみに、西暦を採用したのは、1873年です。明治6年ね。

 

この時の国の会計年度は、1月スタートで12月でおわり。

今考えると、すごくスッキリしていたんですね。

  

時を同じくして、明治6年に地租改正が行われたんですが、その根拠である

地租改正法が7月28日に制定された。

この地租の納期が7月からということで、明治8年から10年間

会計年度は、7月スタートになったそうです。

7月スタートとか全く想像ができない状況です。

    

予算のピンチ

  

そうした中、世は富国強兵に走り始め、軍事強化をイケイケどんどんで

やっていた。

そうすると、当然軍事費がかさみ、明治17年度に予算がピンチ状態に。

その時の大蔵卿である松方正義。

まだ、総理大臣になる前ですね。

 

松方さんが、予算状況を確認したところ、

全く足りない状況!

「私の任期中に赤字ということでは、マズい!」

ここで、翌年の予算を確認したところ、

「明治18年度は、全然、大丈夫じゃん!」

という状況であった。

そうすると、明治18年度の予定の歳入を明治17年度に組み入れよう、

との案が浮上。

ちなみに、この手法は、明治政府では常套手段だったみたい。

 

とりあえず、これで、明治17年度は乗り切ったが、

明治17年度に歳入を組み入れたため、今度は、当初大丈夫だと思っていた

明治18年年度が赤字の危機に。

なので、今度は、明治19年度から持って来ようとの話に。

    

苦肉の解決策?

    

でも、これでは、問題の先送りで、解決になっていない。

そこで、松方さんは、考えました。

「そうだ、明治18年度のスタートは、明治18年1月じゃなくて、4月にしよう。」

そういうわけで、明治18年度は、3か月短くなってしまいましたとさ。

期間が短くなるということは、予算が少なくて済むということ。

  

この結果、明治18年度の赤字は一気に解消されたとのこと。

  

そして、これ以降、

ずっと会計年度は、

4月スタートに

なっているそうです。

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